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2016/03/08

(追加編小話)☆26 バウスラスター

 船の後側には推進用のプロペラが付いており、プロペラの推力を横に偏向させる舵もあるし、ベックツインなんて360°どころか、ホバリングも出来る舵もある。 だから、船の船尾側を左右に振るのは比較的簡単で、普通の舵を右に切って前進、左に切って後進という動作を繰り返していけば、船尾が次第に左に寄っていく。 前進と後進を交互に短く繰り返すので、前後方向には船は進まず、横に移動できる。 しかしながら、昔は船の船首側には、推力となる動力機関がなく、船首側を離接岸させるのは、船長の腕の見せ所であった。 現在は多くの船が、横向きのプロペラであるバウスラスターを装備し、船首を左右に振る事が出来るようになっている。

 位置としては、テコの原理で、船の中心から遠い方が効率がよい。 しかしながら、船幅は船首に行くに従って細くなるので、据え付けにくくなる。 また、水面近くだと空気を吸い込んでしまい、推力が出なくなるので、海面下深く沈めなければならない。 造船所の作業員としてはもっと楽な位置に据え付けさせて欲しいと思っているだろう。
 新製品として、ポンプジェットなるスラスターが誕生した。 船底に取り付けるタイプで、360°どの方向へも推力が出せるし、浅い水面でもOK。 素晴らしい。 しかし、入力した動力に対しての出力は、横向きのプロペラの1/3しか推力が出ないという欠点がある。

 このポンプジェットを、タグボートに押されて航行する艀に採用した。 エンジントラブルがあっても、艀のポンプジェットで少しは動けるという、、、おいおぃおぃ、それって、艀が前進する推力を持つって事? じゃぁ、立派な船じゃないの? 艀と呼べないよね~?

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