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2015/10/12

(追加編小話)☆4 おもて

 船の前の方を「オモテ」と呼びます。 漢字では「舳」、「船首」という常用漢字があり、当用漢字では「舟」偏と旁に「首」を合わせた漢字も使われます。 「舳」という字は「へさき」とも発音されますが、字の通り、船の先端部を意味することが多いようです。 舳先(へさき)というのは、先端部の縦方向の部材をも意味しており、船の側面の板をこの舳のすぐ後に合わせ、水を切り込んで進めるよう頑丈にしているのです。 
反対に船の後の方を「トモ」と呼びます。 オモテはあっても裏はないですよ。 「首尾一貫した」という表現があるように、「船首」に対応して「船尾」という字があてがわれ、(せんしゅ、せんび)と音読みでも発音されます。 当然の事ながら、船尾には船の進行方向を操作する「舵」がつきます。 構造上、舵は強く出来ていませんので、後側から大きな波が来たりすると壊れることがあります。 そうなったら大変で、船は波(うねり)を横から受けるようになり、転覆することは必定です。 そういった意味においても、荒れた波では必ず船首が波にぶつかるようにして、船の損壊・手福・沈没を防ぐようにしています。
ちなみに船の中央部の一番膨らんだ部分を「船腹」と呼びますので、首、腹、尾と揃うことになります。 船には頭はないですが、人間の頭が乗っかり、「船頭」と呼ばれます。 注意して頂きたいのは、「船頭」との呼び方は、ろかい船(手こぎ)や竹竿での渡し船に使われ、大きな動力船には使いませんので、「船長」と呼んでやって下さい。 勿論、三途の川を渡る船では「船頭」さんです。 ちゃんと渡し賃の六文を払ってやって下さいネ。

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