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2015/10/12

(追加編小話)☆2 奴隷船

 一般的に「奴隷船」というと、アメリカ等の新興地に、労働力として売るために、アフリカ大陸から、誘拐、略奪してきた黒色人種の人々を、運んだ船である。 資料によれば、長さ30m幅10mの船に500人ほどを積み込んだ図面も残っており、高さ50cmの床に鉄の足かせを嵌められ、チェーンで数珠繋ぎで寝かされていたようである。 昼間には食事とかあったが、夜や、天気が荒れた時などは継ぎっ放し、もちろん、トイレなどは行けないから、たれ流しである。 そのままでは、さすがに臭うので、毎日海水で洗い流していた。 
こういう環境だから、疫病が発生しやすく、揚地に付くまでに多くの人が亡くなった。 また、敵対する部族を一緒に載せた時などは、もちろん区別が付く訳でもなく、奴隷同士で殺し合いが始まったりした。 長い航海で生き残ったとしても、惨めな奴隷生活が彼らを待っているので、どちらにしても、希望はなかっただろう。
これらの船に乗り組む船員は十数名であり、そこそこ良い給料だったらしいから、往復の航海に3ヶ月かかるとして、売り上げの20%が船員の給料だとすれば、、、約百人÷3ヶ月÷船員数で、おぞましく不吉な数字が現れてくる。
こういう経済学は聞きたくなかったでしょうが、現実の話である。 現代の日本に生まれて本当に良かったと思う。

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