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2014/08/05

昔話 104 航法

天体を観測(天測)して船の位置を計算することは書いたが、これは天文航法といって、古くから、大洋航海を行ってきた航法である。 時計が発達していない時には軽度が割り出せなかったが、なぜかミクロネシアの人たちなどは南太平洋の島々を渡り生活していた。
それに対して、島や遠くの山、岬などの目印を利用して位置を知る航法を地文航法と言って、ごく初歩的な航法で誰でも地図が読めれば位置がわかるものである。
近代になるまでの長きにわたって、航海のよりどころであった。

ところが、電気技術が進むにつれ、目に見えない電波を使って船の位置を決められるという画期的な方法が生まれた。それは電波航法と言われるもので、固定の電波基地局からの電波を受け、その電波の来る方向を正確に測定するのは困難だが、電波の山の位置はかなり正確に測定できる。 すると、これが2カ所から同時に出た電波の場合、山の位置のズレは2カ所の基地局との距離の差になるため、船の位置は一本の線上にあることになる。同様に別の電波基地の組み合わせでもう1本の線を引くことが出来れば、船の位置が決定できることになる。 通常は主局とそれを囲む三角形の従局3つを合わせたセットで構成される。 また、この船位の線は2カ所を焦点とする双曲線になるため、双曲線航法ともよばれる航法である。 

晴雨関係なく位置が判るし、リアルタイムの計測だから、天測して計算して数分前の位置を割り出す作業に比べて、ずっと作業が楽になる。電波の周波数等でロラン-A、-C、デッカ、オメガと呼び名が変わり、オメガに至っては地球に8局基地を設置すれば、全世界がカバー出来るという。 ただ、この航海をしている時点ではまだ総ての局が設置されているわけではなく、一部での運用であったので、実際にはどんな計器になるのかが興味があった。

チャートテーブルの一番下の引き出しから、デッカ用の海図を出す。 大きさは普通の海図と同じで、海岸線は簡単に描かれているが、その他に、赤・緑・青の曲線が大きく網の目のように描かれている。 基地局近くでは双曲線のカーブが急になっており、網目も細かい。そして、かなり綺麗である。
普通の海図は鉛筆やら、いろいろな汚れで表面がかなり黒いし、同時に日焼けもしているので、紙自体も茶色になっている。 それに比べて、こちらの海図は 使用した形跡がほとんどなく、紙がかなり白く見えるのは、やはりこの船が帆船のせいか?、、
一に天測、二に天測だもんね。
どんな時も機械に頼らないで行動できることを目指してる。

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