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2014/07/12

昔話 103 ブラスワーク

ブラスとは真鍮のことである。 亜鉛が20%以上入った銅合金であるが、配合によっては金のような光沢があり、装飾のために多くの場所に使われている。

日本丸にもかなりの装飾が施されており、手摺の端部、部屋のネームプレート、敷居、舵輪の中心などがある。 これらの真鍮は銅が含まれているので、潮風によって曇り、錆びてきます。1月もほっておくと、確実に曇っていて、時には緑青という銅特有の錆が発生します。

そこで、この真鍮をピカピカに光るほど綺麗にするのですが、ここで搭乗するのが、「ピカール」なる研磨剤、名前からしてすぐ想像できる製品名。このピカールの白い液体をちょっと振りかけ、乾いたウェス(布)で、ひたすら擦り続けると、鮮やかな光沢が戻ります。 もし錆が酷い時は、練り物タイプのピカールをつけて擦ります。 練り物の方は研磨剤のコンパウンドが入っているようで、効率よく錆を落としていきます。 このブラスワークは、大抵は一人で一カ所を受け持ち、30分ほど作業を続けます。 まぁ1時間も作業したら、そこら中でブーブー不平が出るでしょう。

作業となると辛いのですが、これが自分のためになると変わってきます。
材料は、タンツー(デッキ擦り洗い)の時に使う椰子の実のコア。 これを格納箱から取ってきて、ノコギリで適当な形に切り(大抵はハート型)、ヤスリを掛けて表面を綺麗にします。 乾燥した椰子の実のコアは、非常に硬くて、ちょっとやそっとで切れないので、鉄ノコギリやヤスリが必要です。 でも、それでは光沢が出ないので、練り型のピカールと布で、暇な時にセッセセッセと擦り続けます。 課業で机に向かっている時も片手で擦り、寝る時間を少し削っても擦り続けます。 彼女への愛が強いのか、ただ単なる暇つぶしかも知れませんが、出来上がった時には凄い濃い茶色の光沢で輝きます。

裏側にイニシャルかなんか入れ、紐を通す穴を開けて完成!

寝る前の「部屋飲み」の時に、みんなに見せびらかして ご満悦となります。
東京へ帰港した時に無駄にならなきゃいいが、、今回は長い航海ですからね。

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