昔話7 蒙古斑
蒙古斑は東洋人の0〜2歳までに見られる、お尻の青い痣。
1〜2歳で消えるのが普通ですが、ここの寮生の一部は蒙古斑を作っている。
それはカッター部員達だ。
カッターを漢字で書くと「端艇」である。 長さ6mほどのボートで、後の方がスパッと切りとられた様な形状をしている。(そこから、CUTTERと呼ばれるようになったそうである。)
オールの長さは4m程あり、オールの手元には4個所鉛の詰め物がしてある。
これを漕いで早さを競う競技があり、カッター部員達は夕方の2〜3時間、エッチラ オッチラと漕いでいるわけだ。座る椅子は硬く、お尻にアザ、水ぶくれが出来、まるで蒙古斑のような様子になる。
大風呂では男の勲章と持て囃されているが、女性にはさっぱり受けないらしく、GFの少ない部でもあった。 あの二枚目のT山君も暫くはGFがいなかった(今は婿養子で姓が変わっている)。
そんな彼らが、風呂にはいるのは大体夜7時くらい。 我がラグビー部員の入ったあとだから、浴槽は×××状態。 一応は、お湯をかけてから入るのだが、結構不心得者がいたようだ。
湯船の底がざらつくのはよくあること。 8時を過ぎるとボイラーがストップし、お湯はドンドン冷めていく。 10時までは何とか上がり湯が使えたが、風呂の湯は冷めていく。 飲みに出歩いて、一寝入りすると夜中の2時頃に目が覚める。 あ、お風呂入ってなかったと思って、風呂場に行くと湯船の中はお湯を抜かれて何もない。上がり湯からでるはずのないお湯を求めてシャワーをひねる。
まあ、そんな時だから水でも仕方ない。
何せ、蒙古斑の青ではなく、赤なのだ、身体 全体が、アルコール色、、、翌日の授業は、手旗信号実習かな?
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